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 口腔がん
投稿:箭本 治

昨日(9月19日)は練馬区歯科医師会で東京歯科大学教授の柴原孝彦先生による「口腔がん検診」の研修会が開催されました。

「口腔がん」とは口の中にできる「がん」です。

「口腔がん」や「のどの付近にできるがん」を合わせた「口腔咽頭がん」による死亡者は日本では7,167名(2012年)に上ります。

しかも、欧米では「口腔がん」の志望者は減少してるにも拘らず、日本では増加傾向にあり、元々、高齢者・男性・喫煙者等が多かったのが、近年では女性や若年者も増えてきています。

又、日本における「口腔がん」の5年生存率は56%と言われており、これは他のがんと比較して非常に悪い数値です。

この原因は比較的容易に治すことができる「早期がん」で発見されることが少ないためと考えられます。

日本では「肺がん」「胃がん」「大腸がん」「乳がん」「子宮がん」を「主要5大がん」としており、法律で検診が定められているのに対し、「口腔がん」は「希少がん」とされ、通常「がん検診」の対象にはなっていません。

その結果、口腔がん検診を行っている地域は非常に少ないのが現状です。

練馬区歯科医師会では自らの資金で平成22年より「口腔がんの集団検診」を行なっていましたが、より、多くの方々に対し早期発見を目的とした「口腔がん検診」を行うため、27年度より、歯科医師会会員から無償で協力医を募り、各診療所で行う「口腔がんの個別検診」を実施することとなりました。

今回の研修会はそのための技術を研鑽することが目的の研修会です。

過去に、本院においても、「疑わしい粘膜疾患」の精査のために連携する病院へ紹介し、「がん」や「前がん病変(がんの一歩手前の病気)」がみつかったケースがあります。

本院としては、自らの医療技術の研鑽はもちろん、他の医療機関との連携を有効利用して患者さんの健康に役立ちたいと考えています。

お口の中で心配なことがあれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。


2014年9月20日(土)

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